実印は一生に何本も作る物ではありません。
あなたの大切なはんこを購入するときに少しでもお役に立てれば幸いです。
もっと詳しい事は、お近くの信頼できる印章店へお問い合わせください。
はんこの歴史】【はんこのいろいろ】【書体のいろいろ
印材のいろいろ】【はんこ用語解説
  
封泥中国では、まだ紙が発明されていない秦漢時代(前221〜後220)に、文字を記入した竹簡などを束ねて封印をするために泥に印を押した「封泥」(写真左)がはんこの起源といわれています。西暦一世紀の半ば頃、中国から日本に伝来したのが「漢委奴國王」(かんのなのわのこくおう)という金印(写真下)です。これは、天明4年(1784)北九州の志賀島(しかのしま)から出土しました。後漢の光武帝から今の博多あたりにあたる儺(な)の王に与えられたはんこだというのが定説になっています。(福岡市博物館の「What is the Kinin?」で詳しく述べられています)

「漢委奴國王」(かんのなのわのこくおう)金印(約23ミリ角、22.4金、約108グラム)日本では、戦国時代にも武将や役人が使うはんこはありましたが、庶民の間で実印という物が使われるようになったのは江戸時代からで、名主や代官に印鑑を届け出る制度がありました。明治の初めには、「諸品売買取引心得方定書」が公布され印鑑登録制度の基礎となりました。

【参考文献】
印判の歴史」石井良助著・竃セ石書店
【資料提供】
「日中書法名品展」読売新聞社読売書法会サントリー美術館
東京国立博物館ホームページ

  
個人用 実印
(じついん)
地方自治体(市区町村)で印鑑登録をし、印鑑登録証明書の発行が受けられます。これが、社会取引上で本人の証明になります。
<登録できる印鑑>
1辺が8mm以上、25mm以内
変形しやすかったり、減りやすい材質でないもの
(ゴムなどは不可)
住民票・外国人登録原票に記載されている氏名(氏もしくは名だけでもよい)を文字で表しているもの
※詳しくは、お近くの役所にお問い合わせください。
銀行印
(ぎんこういん)
その名の通り、銀行の預貯金などの取引に必要です。通帳と銀行印は別々に保管を!
認め印
(みとめいん)
法律上の定義はありませんが、本人が承諾した上で押印した物は法律的効果があります。
落款印
(らっかんいん)
書道などに自分の作品であることを示すために押す印です。ふつうは、石印材に篆刻(篆書を彫刻すること)されます。
会社用 役職印
(やくしょくいん)
法人、団体などの役職または公的な資格を表したはんこです。一般的には、株式会社・有限会社などの法人の代表者の印となります。登録は管轄の法務局で行い、これがないと会社の設立は出来ません。また、銀行取引や小切手に使用する物は別に作るのがふつうです。
角印
(かくいん)
法人、団体などの名称の印。法律上の規定はありませんが、領収書などに押されます。
割印
(わりいん)
細長い形状をした印です。2枚の書類にまたがって押し、それらが一対であったことを証明する目的で使われます。
  
篆書体
(てんしょたい)
jitsuin-ten4.gif (6705 バイト) 戦乱の時を終えた中国で、国を統一した秦の始皇帝の時代、文字の統一を図るため伝統的書体であった籀文(ちゅうぶん)を基本として整理して小篆体という書体を制定したのが始まりです。日常に使用する文字でなく、形も複雑な物が多いので偽造されにくいといわれています。実印・銀行印・役職印・角印など何にでも使用できます。
古印体
(こいんたい)
jitsuin-koin3.gif (5370 バイト) 明治のはじめ、幕府御用印師が偽造することがむずかしい書体を考えていたとき、古い印をまねた物を参考にしてその素朴さや雅味を取り入れて苦心の末、「倭古印体」(やまとこいんたい)という一つの書体を作り上げました。その後、実印の登録制度がはじまり実用的で近代的な古印体へと進化しました。書体の特性上、雅味(文字が細くなったり切れたりするところ)がありますが、意図的にしていますので間違いではありません。篆書体と同じく幅広く利用されます。
行書体
(ぎょうしょたい)
jitsuin-gyo4.gif (4337 バイト) 隷書から変化した草書と楷書の中間として出来ました。流れるようなきれいさがあり、特に女性には好まれます。実印・銀行印・認め印などに利用されます。
楷書体
(かいしょたい)
jitsuin-kaisyo5.gif (5187 バイト) 中国は前漢末期に隷書体を元に生まれました。後漢末期には、紙の出現によって次第に進歩を遂げ魏の鐘ヨウ(しょうよう)によって完成されました。日常使う書体なので読みやすさがあります。銀行印・認め印に利用されます。
隷書体
(れいしょたい)
jitsuin-reisyo2.gif (3383 バイト) 古代中国で文字が篆書体で統一された後、文字を速く書くために篆書の画数を省略し、曲線から直線への簡素化された書体が出来ました。独特の形の書体ですが、読みやすく認め印・角印などに使用されます。
印相体
(いんそうたい)
jitsuin-inso4.gif (5518 バイト) 印鑑で開運を願おうと開発された書体。
  
象牙
(ぞうげ)
その名の通り、象の牙(きば)です。印材としては、精密加工・耐久性・押印したときのノリ・持ったときの感触などの面で最高の素材です。象牙にも樹木と同じように年輪のような物があり、中心部が細かく材質も最高です。ワシントン条約により輸出入の規制の対象になっているので、国内では流通・販売段階で取引を管理しています。信頼できる正規販売店でご購入ください。「全国はんショップ」登録店舗は正規販売店です。
オランダ水牛
(おらんだすいぎゅう)
主にオーストラリア産の牛の角です。アメ色の中にスジ状の模様が入っている物で、スジが少なく純白な物が極上品とされています。硬さや弾力は、象牙に肉薄しているので印材には適しています。
黒水牛
(くろすいぎゅう)
こちらは、加工を施し黒色に仕上げた物です。各種印材の中でいちばん粘りがあります。価格と耐久性のバランスがよい実用的な印材です。

(つげ)
木材の中でもとりわけ堅い性質を持った木の印材です。木材ですので伐採から印材になるまで何度も乾燥作業を繰り返します。産地によって種類があり、色や硬さに違いがあります。印材保護のため、周りに透明のニスを塗った物・塗らない物がありますが、関西地方では塗らない物が多くでています。小判形のいわゆる三文判などはこの印材です。
石印材
(せきいんざい)
  落款印などの篆刻に用いられる印材です。産地は中国各地で、寿山石・青田石・昌化石・巴林石などの種類があります。
その他   その他印材に使われる材料には、水晶・メノー・翡翠・虎目石などがありますが、繊維質がないためもろく欠けやすいところがあります。
  
朱文・白文
(しゅぶん・はくぶん)
文字を残して彫るのが朱文で、実用印のほとんどは朱文です。いっぽう、文字を彫るのが白文で、落款印に時このように彫られます。
アタリ 印材に付いている文字の上下が分かるように指があたるところです。実印などの丸棒型の印材には、これが有るものと無いものがあります。お好みのタイプを選択してください。
全国はんショップ
Amazing HOME